店舗へ防犯カメラを設置するとき、
「何台付ければ足りるのか」
「入口とレジに1台ずつあればよいのか」
「バックヤードにも必要なのか」
と迷う店舗オーナーや責任者もいるでしょう。
店舗の必要台数は、床面積だけでは決まりません。
基本は、出入口とレジを最初の2つの確認場所として考え、売場の死角、バックヤード、搬入口など、自店で記録したい場所を追加していきます。
たとえば、出入口とレジを別々に確認するなら2つの撮影場所が必要です。
さらに、棚で見えない売場を1か所、バックヤードの出入口を1か所記録したいなら、4つの撮影場所についてカメラが必要か検討します。
1台で複数の場所を撮影できる店舗もありますが、広く映しすぎると、レジでのやり取りや出入口の人物が小さくなり、確認したい情報が残らないことがあります。
この記事では、店舗の防犯カメラを何台にするか、レジ・出入口・売場・バックヤードの優先順位を解説します。
※本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。実際の必要台数や設置位置は、店舗のレイアウト、棚・什器、天井高、照明、撮影目的、建物条件などによって変わります。最終的な位置・台数は現地調査で確認してください。
- 結論|店舗の台数は「撮影したい場所」を数えて決める
- 1台で店全体を映すより「1台に何を任せるか」を決める
- 出入口|まず1つの撮影場所として考える
- レジ|入口カメラとは別に考える
- 売場|床面積ではなく棚と死角を見る
- バックヤード|「部屋全体」より出入口と管理対象を見る
- 裏口・搬入口はバックヤードと分けて数える
- 「同じ1台で兼用できるか」は実際の画角で判断する
- 台数が増える店舗の条件
- 平面図に「撮影したい場所」を書くと必要な台数を計算できる
- 現地調査では台数と画角をどう確認する?
- 店舗ではプライバシーも撮影範囲と一緒に確認する
- 業者へ相談する前に用意する情報
- よくある質問
- まとめ|店舗は「出入口・レジ」から必要な撮影場所を追加する
- 次にすること
結論|店舗の台数は「撮影したい場所」を数えて決める
店舗の防犯カメラは、「20坪なら○台」のように広さだけで決めるより、確認したい場所がいくつあるかを計算する方が現実的です。
最初に確認するのは次の場所です。
| 設置場所 | 主に確認すること | 台数を追加する判断基準 |
|---|---|---|
| 出入口 | 入退店する人物 | レジカメラでは入口の人物を確認できない |
| レジ | 金銭授受、返品、接客時の状況 | 出入口用カメラでは手元・対応状況が分からない |
| 売場 | 主要通路、商品棚、死角 | 棚・柱・什器で見えない場所がある |
| バックヤード | 在庫、商品、出入り | 売場カメラから確認できない |
| 裏口・搬入口 | 従業員、納品業者、商品の搬出入 | バックヤードとは別の動線になっている |
| 店舗外・駐車場 | 車両、外周、閉店後の状況 | 店内カメラでは確認できない |
したがって、店舗で最初に考えるのは、
出入口用に1つ
レジ用に1つ
です。
そこから必要に応じて、
売場の死角
バックヤード
搬入口・裏口
を追加します。
これは「最低2台あれば足りる」という意味ではありません。
出入口とレジを1台で必要な精度まで確認できる店舗もあれば、出入口だけでも複数方向から確認する必要がある店舗もあります。
台数ではなく、まず撮影目的を分けてください。
1台で店全体を映すより「1台に何を任せるか」を決める
台数を抑えようとして、天井の高い位置から広角カメラ1台で店舗全体をカバーしようと考えてしまうことがあります。
店内全体の状況を見る目的なら候補になります。
ただし、
- 出入口の人物を確認する
- レジでのやり取りを見る
- 商品棚の死角を確認する
- バックヤードへの出入りを見る
といった複数の箇所を1台へ任せると、それぞれが小さく映ることがあります。
そのため、店舗では、
このカメラは入口を見る
このカメラはレジを見る
このカメラは売場の死角を見る
というように役割を決めると、必要台数を判断できます。
出入口|まず1つの撮影場所として考える
店舗の出入口は優先度の高い場所です。
来店客だけでなく、従業員、納品業者なども通ります。
確認するのは、
- 入店時の人物を確認できるか
- 退店時の動線を確認できるか
- ドアや柱で人物が隠れないか
- 外光による逆光が強くないか
- 夜間も必要な範囲を確認できるか
です。
入口付近にレジがある店舗では、1台でレジと出入口の両方をカバーすることがあります。
ただし、レジを確認する角度と入口の人物を確認する角度は同じとは限りません。
実際の映像で双方を確認できるかが判断基準です。
レジ|入口カメラとは別に考える
レジでは、
- 現金の受け渡し
- キャッシュレス決済
- 返品・返金
- 商品の受け渡し
- 顧客とのやり取り
などを確認することがあります。
店舗入口を撮影するカメラだけでは、レジの手元や顧客と従業員の位置関係を確認できないことがあります。
一方、レジの真上から手元だけを映すと、接客時の状況が分からないこともあります。
何を後から確認したいのかを決めて画角を選んでください。
複数レジが横一列に並んでいる場合も、1台で全レジを広く映すのか、それぞれを分けて記録するのかで必要台数が変わります。
売場|床面積ではなく棚と死角を見る
売場で台数を左右するのは、広さだけではありません。
同じ面積でも、
- 高い商品棚が多い
- 冷蔵ケースが並んでいる
- 柱がある
- 売場がL字型になっている
- 店内に複数の通路がある
- 高額商品を扱うエリアが分かれている
といった店舗では、カメラから見えない場所が増えます。
反対に、低い什器が中心で店内を見渡せる店舗なら、少ないカメラで主要部分を確認できることもあります。
台数を決めるときは、平面図だけでなく、実際に商品を陳列した状態で何がカメラの前を遮るかを確認してください。
バックヤード|「部屋全体」より出入口と管理対象を見る
バックヤードにカメラの設置を検討するのは、
- 在庫商品がある
- 高額商品を保管している
- 金庫がある
- 備品を保管している
- 従業員や納品業者が出入りする
- 売場とは別の搬出入経路がある
といった店舗です。
ただし、「バックヤードだから全体を撮影する」と考える必要はありません。
在庫の持ち出しを確認したいなら、商品保管場所そのものよりバックヤードの出入口や搬出動線を撮影する方が適切な場合があります。
反対に、金庫や特定の保管棚を確認したいなら、その場所が見える画角が必要です。
また、バックヤードの中でも、更衣室やトイレなどプライバシー性が極めて高い場所は撮影対象にしないでください。
「バックヤードに1台必要か」ではなく、
バックヤードの何を確認したいのか
から判断します。
裏口・搬入口はバックヤードと分けて数える
店舗によっては、バックヤードとは別に裏口や搬入口があります。
ここでは、
- 納品業者の出入り
- 商品の搬入
- 廃棄物の搬出
- 従業員の出入り
- 閉店後の出入口
などを確認します。
バックヤード内部を撮影するカメラで裏口まで確認できなければ、別の撮影場所として考えます。
特にドアの向きや棚の配置によっては、室内カメラから出入口が隠れることがあります。
「同じ1台で兼用できるか」は実際の画角で判断する
必要台数を減らせるかどうかは、「同じカメラに映るか」だけでは判断できません。
見るべきなのは、
確認したい情報が残る大きさで映るか
です。
たとえば、1台の映像に入口とレジの両方が入っていても、
- 入口の人物が小さすぎる
- レジの手元が確認できない
- 棚で片方が隠れる
のであれば、兼用する意味がありません。
逆に、小規模店舗で入口とレジが近く、双方を目的に合う画角で確認できるなら、1台でカバーできる場合があります。
設置台数を決めるときは、
「映っているか」ではなく「必要な情報を確認できるか」
で判断してください。
台数が増える店舗の条件
次のような店舗では、撮影場所が増える傾向があります。
- 出入口が複数ある
- レジが複数か所に分かれている
- 高い棚・什器が多い
- 売場が複数の区画に分かれている
- バックヤードが広い
- 売場と搬入口が離れている
- 裏口がある
- 高額商品を扱う専用エリアがある
- 店舗外や駐車場まで確認したい
逆に、店舗が広くても、見通しがよく、確認する場所が限られていれば、面積だけを理由に台数を増やす必要はありません。
平面図に「撮影したい場所」を書くと必要な台数を計算できる
業者へ相談する前に、店舗の平面図や簡単な見取り図を用意してください。
そこへ、「入口」「レジ」「この棚の通路」「バックヤードの入口」「搬入口」のように、確認したい場所を書き込みます。
この段階では、カメラの設置位置まで決める必要はありません。
先に決めるのは、
どこを記録したいか
です。
たとえば、
出入口
レジ
高額商品棚
バックヤード入口
の4か所を記録したいなら、まず4つの撮影目的を優先に考えます。
その後、現地を確認し、1台で兼用できる場所と、別カメラが必要な場所を分けます。
この順番なら、「とりあえず4台購入してから設置場所を考える」という失敗を避けられます。
現地調査では台数と画角をどう確認する?
平面図で設置候補を整理したら、現地では次の内容を確認します。
| 確認項目 | 見る内容 |
|---|---|
| 出入口 | 逆光、ドア、柱、人物の映る角度 |
| レジ | 手元・人物・カウンターをどこまで記録するか |
| 売場 | 棚、什器、柱による死角 |
| バックヤード | 出入口、在庫、搬出入の動線 |
| カメラ位置 | 天井高、固定できる場所 |
| 配線 | LAN・電源をどこから通すか |
| 夜間 | 閉店後に必要な場所を確認できるか |
特に重要なのは、設置前に想定した画角と、実際にカメラから見える範囲が一致するかです。
棚の高さや入口の逆光、天井の梁などは、図面だけでは判断できないことがあります。
必要台数を自社だけで確定できない場合は、「入口・レジ・バックヤードを確認したい」など目的を伝えたうえで、現地調査で台数と画角を確認してください。
条件に対応できる施工業者を自社だけで探すのが難しい場合は、希望する設置場所を伝えて業者紹介を受ける方法もあります。
問い合わせ後、条件確認のための電話連絡が入ることがあります。
店舗ではプライバシーも撮影範囲と一緒に確認する
必要台数を考えるときは、「映せる場所」だけでなく「必要以上に映さない場所」も確認します。
店舗では、来店客だけでなく従業員も映ります。
特に、
- 更衣室
- トイレ
- その他、撮影目的に対してプライバシー性が極めて高い場所
は撮影対象から外します。
バックヤードへ設置する場合も、従業員を漫然と監視するためではなく、在庫管理、出入口、搬出入など撮影目的を明確にしてください。
映像を確認できる担当者や保存期間も、設置後の運用として決めます。
業者へ相談する前に用意する情報
詳細なカメラ仕様まで決める必要はありません。
最低限、次の情報があると現地調査へ進めます。
- 店舗の平面図や簡単な見取り図
- 出入口の数
- レジの位置と数
- 記録したい売場
- バックヤードの有無
- 裏口・搬入口の有無
- 店舗外・駐車場を撮影するか
- 営業時間
- 賃貸・テナントか自社物件か
- 既存カメラの有無
- 導入希望時期
台数が決まっていなくても問題ありません。
むしろ、「4台付けたい」とだけ伝えるより、
「入口、レジ、高額商品棚、バックヤードの出入口を確認したい」
と伝えた方が、必要な台数と設置位置が明確になります。
現地調査を依頼する業者を選ぶ際の確認項目は、防犯カメラ設置業者の選び方|法人が確認する工事・保証・保守の判断基準で整理しています。
よくある質問
Q. 小さな店舗なら防犯カメラは2台で足りますか?
出入口とレジをそれぞれ確認するなら、2つの撮影場所が最初の設置対象になります。
ただし、棚による死角、バックヤード、裏口なども記録したい場合は追加を検討します。
店舗が小さいかどうかより、確認したい場所を必要な画角で撮影できるかで判断してください。
Q. 出入口とレジを1台のカメラで撮影できますか?
位置関係と必要な画角によります。
両方が画面に入っていても、入口の人物やレジでのやり取りが小さすぎれば意味がありません。
実際の画角を確認して判断します。
Q. バックヤードにも防犯カメラは必要ですか?
在庫、高額商品、金庫、搬出入などを確認する必要がある店舗では候補になります。
ただし、部屋全体を撮影する必要があるとは限りません。
バックヤードの出入口や商品が移動する経路など、確認目的に合う場所を選びます。
Q. 売場には何台必要ですか?
売場面積だけでは決まりません。
棚、柱、什器、高額商品の位置、主要通路によって死角が変わります。
売場を複数の「確認したい範囲」に分け、それぞれを1台で確認できるかを見てください。
Q. 広角カメラなら台数を減らせますか?
広い範囲を撮影できても、確認したい人物や手元が小さくなることがあります。
画角の広さだけでなく、必要な情報を確認できる映像になるかを基準にしてください。
Q. 必要台数は業者へ相談してから決めてもよいですか?
問題ありません。
店舗側では、まず「どこを撮影したいか」を決めてください。
カメラ位置、兼用できる範囲、棚による死角、配線などは現地調査で確認できます。
まとめ|店舗は「出入口・レジ」から必要な撮影場所を追加する
店舗の防犯カメラは、床面積から機械的に台数を決めるものではありません。
最初に、
出入口
レジ
を確認します。
そのうえで店舗の状況に応じて、
売場の死角
バックヤード
裏口・搬入口
店舗外・駐車場
を追加してください。
必要台数を決める流れは、
- 記録したい場所を洗い出す
- 場所ごとにカメラの役割を決める
- 1台で兼用できる場所を確認する
- 棚・柱などの死角を確認する
- 現地調査で台数と設置位置を確定する
です。
「店が広いから台数を増やす」のではなく、必要な情報を確認できない場所が残っていないかを基準にしてください。
次にすること
店舗の平面図か簡単な見取り図へ、
「出入口」
「レジ」
「確認したい売場」
「バックヤード」
「搬入口・裏口」
を書き込んでください。
この時点では台数を確定しなくて構いません。
その図をもとに、1台で兼用できる場所、棚などで死角になる場所、配線できる場所を現地で確認します。
設置位置や必要台数を自社だけで判断できない場合は、店舗のレイアウトと撮影したい場所を伝え、現地調査で確認してください。
条件に対応する施工業者を探したい場合は、希望内容を伝えたうえで業者紹介を受ける方法もあります。
問い合わせ後、条件確認のための電話連絡が入ることがあります。
法人防犯カメラナビ|法人向け防犯カメラの導入・比較ガイド

